LDL/HDL比   
最近、NHKの「ためしてガッテン」で、動脈硬化予防のためには、LDLコレステロール(LDL-C)とHDLコレステロール(HDL-C)の比が、2.3以下が望ましいという内容が放送された。

国内のいくつかの病院からの心筋梗塞患者のLDL-Cを調べると、120mg/dl以下の人が30%近くいるとのことで、LDL-Cが低いだけでは心筋梗塞になりにくいとは言えないことが報告された。
そこでLDL-C/HDL-C比 (LH比)を調べてみると、2.0以下の患者は心筋梗塞が少なく、2.5以上ではリスクが高くなることが分かった。また別の報告で、血管のプラーク(動脈硬化病変)を調べてみると、LH比が2.5を超えるとプラーク形成が進行し、2.0以下では縮小することが明らかにされた。動脈硬化の進行を推測するのに、LH比が考慮されるようになっている。

そこで、人間ドックの受診者で、男女別にLH比を調べたのが下図である。



この図から、女性は男性に比べて、LH比が0.5から1.0小さいことが分かる。女性が男性より狭心症や心筋梗塞になりにくいことや、寿命が6年ばかり長い理由がよく分かる。
しかし、LH比が2.5以上の人数を調べてみると、男性では67%、女性では36%いることになる。
虚血性心疾患の予防とはいえ、LH比を2.5以下にするために、こんなに多くの人に薬物を飲ませることはできません。

そこで妥協案として、血圧の高い人、中性脂肪が高い人、糖尿病のある人、喫煙者では、動脈硬化が加速されるので、これらの因子のある人で、かつLH比が2.5を超える場合は、抗コレステロール薬を服用した方がよいということになる。


下表は私のLDL-CとHDL-C値の経年変化である。

年齢 尿 酸 コレス LDL HDL LDL/HDL
51 6.1 277 180 76 2.3
52 7.9 281 201 67 3
53 8.6 230 132 78 1.6
54 8 282 177 87 2
55 7.4 220 137 67 2
56 8.8 260 166 71 2.3
57 5.7 259 161 60 2.6
58 6 294 206 69 2.9
60 7.3 259 171 70 2.4
61 5.2 239 157 62.9 2.4
63 2.7 204 115 65 1.7
64 6.8 272 186 63 2.9
65 8.2 281 195 69.5 2.8
67 6.9 214 128 65.9 1.9

私は30歳代から高コレステロール血症で、第一世代のメバロチンを断続的に服用したが、コレステロール値は250以下には下がらなかった。しかし、第2世代のリピトールを服用するとコレステロール値は著明に下がるようになった。
表1でLDL-Cが170mg/dl以上のときはリピトールを服用していないときである(青色列)。最近は、薬を3日に1回服用しているが、LDL-Cはよく下がっている。
また、50才代に一回痛風になったことがあり、しばらくユリノームを服用していた。表で尿酸値が8以下のときは、ユリノームを服用していた。

振り返ってみると、体重に1-2Kgの増減が尿酸値やコレステロール値に大きな影響を与えるようである。この2−3年は、体重が3Kgほど減り、ユリノームを服用していないのに尿酸値がよく下がってきた。

これまで、卵を制限してもコレステロールが下がったことはない。しかし、人間ドック健診者で、スルメやイカの好きな人は、これを止めるとコレステロールがよく下がる例を経験している。

最後に、生活習慣病の予防には体重を増やさないこと、治療の基本はまず減量をすることである。数キロの体重減少は、血圧を下げ(1Kgで1.75mmHg下がる)、コレステロールを下げ、血糖値も下げ、脂肪肝が軽度になり、尿酸も下がる。

減量には、まず食費を節約しましょう。おいしいものや高いものはカロリーが高いのです。まず間食をやめ、レストラン、コンビニ、ファーストフードでは、なるべく安いもの、量の少ないものを選びましょう。
しかし、これでは内需拡大になりませんね。

(2009/9/20)